休職を会社に伝える前に準備しておくべきこと【休職経験者の体験談】

休職を会社に伝える。
その一歩を、私はなかなか踏み出せませんでした。

伝え方を調べると、「診断書を用意する」「対面で話す」といった手順は出てきます。
でも、私がいちばんつまずいたのは、伝え方そのものよりも、その前の”準備”の部分でした。

私は、まわりから元気そうに見られるタイプです。
だからこそ、自分の限界を伝えるのは、思った以上に難しかったのです。

この記事では、私が休職を会社に伝える前に準備したこと、そして実際に伝えたときに起きたことを、経験として書いていきます。
これから同じ場面に向かう方の、心の準備の助けになればうれしいです。

そもそも「自分が限界かどうか」に気づきにくい

準備の話の前に、ひとつ大事なことがあります。
それは、自分が限界かどうかに、自分でも気づきにくいということです。

私の場合、数か月前から明らかに様子がおかしくなっていました。

  • 会議で話を聞いていても、途中で内容が抜ける
  • メモを取っても、後で見返すと意味がつながらない
  • 判断が遅くなっているのが、自分でもはっきり分かる
  • 些細なことで心拍が上がる

それでも、仕事は止まっていませんでした。
締切はなんとか守れていたし、まわりから大きなクレームが出ていたわけでもない。

外から見れば「やれている」状態だったと思います。
だからこそ、私は「まだ大丈夫」と思い込んでいました。

後から振り返ると、これは私の気質の影響も大きかったと感じています。
疲れていても動けてしまうので、限界のサインに気づくのが遅れてしまうのです。

(このあたりはHSS型HSEの性質と関係していて、別の記事に詳しく書きました。)

だから、準備の第一歩としておすすめしたいのは、自分の不調を”事実として書き出しておく”ことです。
「なんとなくしんどい」ではなく、「いつから・どんな症状が出ているか」を箇条書きにしておく。
これが後で、自分を助けてくれます。

伝える前に、私が準備したこと

私が実際に準備したことを、順番に書いていきます。
(会社によって制度や手続きは違うので、最終的にはご自身の就業規則や主治医にご確認ください。)

1. 受診して、診断書をそろえる

まずは医療機関を受診しました。
休職には、医師の診断書が必要になることがほとんどです。

診断書は「自分の状態を、自分以外の人が客観的に認めてくれる事実」になります。
これが手元にあるだけで、伝えるときの心強さがまったく違いました。

2. 就業規則で、休職制度を確認しておく

休職できる期間や条件、その間のお金(傷病手当金など)は、会社の制度によって変わります。
私は事前にここを確認して、見通しを持っておくことで、少し落ち着けました。

(休職中のお金の話は、こちらの記事に詳しく書いています。)

3. 伝える相手を考えておく

基本は、直属の上司に最初に伝えるのが一般的です。
ただ、もし上司との関係そのものがしんどさの一因なら、人事や産業医、社内の相談窓口という選択肢もあります。

「誰に言うか」を一つに絞らないでおくと、気持ちが少し楽になります。

4. 伝える内容を、感情ではなく事実で整理する

私は、伝えることを事前に箇条書きにしました。
通院していること、集中力や判断力が落ちていること、このままだと続けるのが難しいと感じていること。

うまく話す自信はなかったので、「事実だけ伝えられれば十分」と決めておきました。

5. 自分の負担が軽い方法を選ぶ

対面で話すのが基本とされますが、それ自体がつらいときもあります。
私は、まずアポイントだけメールで取り、当日は診断書を見せながら話す、という形にしました。

自分が一番こわくない方法を選んでいいのだと思います。

「相談」ではなく「事実の共有」として準備した理由

ここからは、私が実際に伝えたときの話です。

正直に打ち明けると、私の面談は、想像していた形にはなりませんでした。

私は、限界が近いことを正直に伝えました。
通院していること、思考が鈍っている感覚があること、このままだとまずいということ。

でも、返ってきたのは「改善」の話でした。
「どこで仕事が進まないの?」「まとめ方を変えれば効率的にできるよ」。

そして、こう言われました。
「このままだと評価が下がるよ」。

その瞬間、頭の中がぐちゃぐちゃになりました。
私は「限界」の話をしているのに、相手は「成果」の話をしている。
同じ場で話しているのに、見ている基準が違っていたのです。

今になって思うのは、これは上司が悪いという話ではない、ということです。
立場が違えば、見ている基準も変わります。
管理職には管理職の事情があり、私の限界より先に「業務がどう回るか」が目に入るのは、自然なことだったのかもしれません。

ただ、この経験から学んだことがあります。
それは、「分かってもらう」ことに期待しすぎない方が、自分が消耗しにくいということです。

だからこそ、準備が効いてきます。
診断書という”事実”を用意しておけば、その場でうまく説明できなくても「診断書に書いてある通りです」で済みます。
相談先を一つに絞らず、人事や産業医、主治医ともつながっておけば、一人で抱えずに済みます。

準備しておくと、心が少し軽くなる

伝える前は、どうしても「うまく説明しなきゃ」と気負ってしまいます。

でも、事実をそろえておけば、完璧に話せなくても大丈夫です。
言葉に詰まっても、診断書が代わりに伝えてくれます。

そして、これだけは書いておきたいのですが、休職は甘えではありません。
心身を休めるために、制度として認められた選択のひとつです。

準備は、うまく立ち回るためのものではなく、限界の自分を守るためのものだと、私は思っています。

※この記事は私自身の経験と考えをまとめたもので、医学的な診断や、休職制度・手続きについての正確な案内を目的とするものではありません。制度や手続きはお勤め先の就業規則を、体調については主治医など専門家にご確認ください。

休職を伝える前の今が、いちばんこわい時期かもしれません。
私もそうでした。でも、事実を一つずつそろえていくと、こわさは少しずつ「見通し」に変わっていきます。

何から準備すればいいか分からない、伝える内容を整理したい。
そんなときは、私でよければ一緒に考えます。

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