HSS型HSEあるある|社交的なのに疲れ果てる私が、休職するまで気づけなかったこと

HSS型HSEと生きること

社交的でよく笑う。人と会うのは好き。新しいことにもどんどん飛び込む。でも家に帰ると、電池が切れたように動けなくなる。

この矛盾、周りにはたぶん伝わっていません。私もずっとそうでした。

HSS型HSEは、刺激に敏感で疲れやすいのに、刺激を求めてしまう性質です。当事者の私自身が「どっちなんだ」と思うくらい、相反するものを一人の中に抱えています。

この記事では、私が実際に感じてきたHSS型HSEのあるあるを、なぜそれが起きるのかという構造とセットで書いていきます。そして最後に、そのあるあるを続けた先で私がどうなったかも、正直にお話しします。

そもそもHSS型HSEとは(かくれ繊細さん)

先に、簡単に整理しておきます。

HSS型HSEは、通称「かくれ繊細さん」とも呼ばれます。よく知られている繊細さん(HSP)の仲間です。

  • HSS型=刺激追求型。新しいこと・変化・スリルを求める
  • HSE=外向型のHSP。繊細だけれど、人と関わることが好き

繊細さん(HSP)は全人口の約20%と言われますが、そのうちHSS型は約30%程度。つまりHSS型HSP・HSEを合わせても、全人口の約6%程度と言われる少数派です。

ざっくり言えば私は、いろんな人と交流するのが好きで、好奇心旺盛であらゆることに挑戦するけれど、その分だけ刺激が多くて、めちゃくちゃ疲れる人間ということになります。

「繊細なのに刺激を求める」というこの矛盾が、これから挙げるあるあるの全部の根っこにあります。

HSS型HSEあるある① やりたくて始めたのに、どっと疲れる

新しいことが好きで、あれこれ手を出してしまう。けれど刺激が増えるぶん、あとでどっと疲れる。

誰かに強制されたわけではありません。自分がやりたくて始めたことです。だからこそ、疲れている自分に納得がいかない。「望んでやったのに、なんでこんなに疲れているんだ」と思ってしまう。

アクセルとブレーキを同時に踏んでいる、とよく例えられます。まさにそのとおりだと思います。

HSS型HSEあるある② 飽きっぽい自分に、自己嫌悪する

やってはみるものの、慣れてくると刺激が減って、すぐに飽きてしまう。

やっかいなのは、そこで終わらないことです。繊細な気質があるので、「また続かなかった」「自分は根気がない」と、飽きっぽい自分に自己嫌悪してしまう。

飽きるのは刺激追求の性質、落ち込むのは繊細さの性質。同じ人の中で、両方が同時に起きています。

HSS型HSEあるある③ 積極的なのに、些細なことをずっと引きずる

初対面の人にも物おじせず話せるし、未知の場にも飛び込める。周りからは「メンタル強そう」と思われがちです。

でも実際は、ちょっとした一言や、相手の表情の変化を、あとから何日も引きずります。

飛び込む力と、傷つきやすさ。この二つが同居しているのがHSS型HSEです。傷つきにくいから飛び込めるわけではないんです。

HSS型HSEあるある④ 理想が高すぎて、自己評価が低い

私は自己評価が低いです。周りからも何度もそう指摘されてきました。

刺激追求の性質があると、「こうなったら面白そう」「もっと良くできるかもしれない」と、未来の可能性を次々に思い描けます。しかも繊細さんの気質が加わることで、その未来像をかなり鮮明にイメージできてしまう。

これ自体は才能だと思っています。ただ、副作用があります。

理想の自分像が、遠い目標ではなく、いまの自分を測る基準になってしまうんです。

結果、成果を出しても「もっとうまくできたはず」「理想ならこうはしない」と感じてしまい、成果をそのまま受け取れない。褒められても素直に受け取れず、指摘や否定の方が強く残る。

これは怠けているからでも、努力が足りないからでもありません。評価の基準が、常に理想側に置かれているせいでした。そう理解できたのは、自分の性質を知ったあとのことです。

HSS型HSEあるある⑤ 元気そうに見えて、内側は限界に近い

ここが、いちばん厄介なあるあるだと思っています。

人の状態は普通、外から観測できるもので判断されます。元気そうか。行動量が落ちていないか。成果が出ているか。疲れてくれば元気がなくなり、行動量が減り、表情や態度に表れる。だから周囲も本人も気づける。

ところがHSS型HSEやHSP傾向のある人の場合、疲労がまず身体や行動ではなく、神経や情報処理の部分に蓄積していきます

外から見ると、普通に動けている。元気そうに見える。仕事も回っている。それなのに内側では、少しずつ消耗が進んでいる。このズレが生まれます。

しかもこの疲労は、眠気やだるさのような分かりやすい形ですぐには出てきません。だから本人も「まだ動けている」「ちゃんとやれている」という事実を根拠に、自分は大丈夫だと判断してしまう。

周囲には伝わらず、本人も説明できない。そして後から振り返って初めて、あのとき無理をしていたのかもしれない、と気づくことになります。

なぜ、限界まで気づけないのか(構造で整理してみる)

私が休職に至ったあと、なぜあそこまで気づけなかったのかを整理してみました。三つの仕組みが重なっていたと思っています。

① 疲弊していても、行動できてしまう

HSS型の性質として、新しいこと・変化・期待などの刺激がある環境では、一時的に行動のアクセルが踏まれます(興奮モード)。さらに締め切りやトラブルなど非常事態に近づくと、出力が上がったような感覚になります(非常モード)。

私は責任感が強く、状況の変化に反応しやすいので、このブーストがかかりやすい。結果、慌ただしい環境ほど動き続けてしまい、回復しないまま疲弊だけが進みます。

② 自分が疲れていると、感じにくい

繊細さんの高い感受性は、どちらかというと自分の外側に向けて発揮されがちです。周囲の空気、他人の感情、期待や役割。そうした外部情報を無意識に拾い続けているので、「今、自分はどう感じているか」という内側の感覚が後回しになります。

違和感はあるんです。でも行動はできてしまう。だから「今は忙しい時期だから」「みんな疲れているんだから」と、曖昧な理由で見て見ぬふりをしてしまう。

③ 赤信号なのに、減速の判断が遅れる

車を運転していて赤信号が見えたら、自然と減速します。心身も同じで、明らかな異常を感じたら手を緩めるはずです。

ところが疲弊した状態の私は、判断力が落ちたまま、こう考えていました。もっと走らないと迷惑をかける。みんな大変な中で走っている。自分にしかできない。今だけは踏ん張らなきゃ。

そして、まだ動けている、なんとか仕事は回せている、と。健全な状態でないことに目隠しをして、アクセルを踏んだまま赤信号に突っ込んでいったわけです。

あるあるの果てに、私は休職しました

ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。

HSS型HSEのあるあるは、笑い話としても消費できます。予定を詰めすぎる、飽きっぽい、家に帰ると電池が切れる。あるある、で終われるうちはいい。

ただ、私はそれを重ね続けた結果、実際に減速できず、突然の急ブレーキのように休職することになりました。

当時の私は、自分がHSP気質だと知りませんでした。だから、非HSPの上司や同僚と同じ土俵で張り合う必要があると思い込んでいたんです。

本来なら、人より刺激を拾いやすく、疲れやすい性質。むしろ人よりメンテナンスに気を配る必要があった。赤信号が灯りやすい人間だったんです。それを知らないまま、同じペースで走ろうとしていました。

あのとき、この性質を知っていたら。せめて「自分は疲れやすい設計になっている」とだけでも分かっていたら。少しは違ったのかもしれない、と今は思います。

この性質と、どう付き合っていくか

いま私は、この性質を直すべき欠点だとは思っていません。

未来を鮮明に描けることは、使い方次第で才能になります。人と関わることでエネルギーをもらえるのも、間違いなく強みです。

そのうえで、自分に課しているのは二つだけです。

一つは、理想を基準に自分を削らないこと。できなかったことではなく、できたこと、進んだことに目を向ける。

もう一つは、自分は疲れやすい設計だと前提に置くこと。周りと同じ土俵で張り合わない。動けているという事実を、大丈夫の根拠にしない。

いま私は働く環境を変えて、以前のように限界まで走り続けることは、かなり減りました。性質が変わったわけではありません。性質を知ったうえで、扱い方を変えただけです。

まとめ:あるあるで笑えるうちに、知っておいてほしい

HSS型HSEのあるあるは、単なる性格の癖ではありません。刺激を求める性質と、繊細で疲れやすい性質が、同じ人の中で同時に働いているために起きています。

そして、外からは元気そうに見えるぶん、しんどさが伝わりにくい。本人ですら気づきにくい。

もしこの記事のあるあるに心当たりがあって、いま職場でしんどさを感じているなら、「まだ動けているから大丈夫」を根拠にしないでほしいと思います。私はそれで、赤信号に突っ込みました。

あなたが自分の性質を知って、少しでも自分に合ったペースで走れますように。


話を聞いてほしいときは

職場のしんどさ、休職への迷い、HSS型HSEとしての生きづらさ。誰にも分かってもらえないと感じている方の話を、ココナラで聴いています。

同じ性質を持つ当事者として、休職も退職も経験した立場から、否定せずにお話を伺います。テキストでも電話でも大丈夫です。

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もう少し自分のペースで理解を深めたい方へ

私がこれまでの経験をまとめた本もあります。HSS型HSEという性質と、その生きづらさについて書いています。

「繊細さんじゃないはずなのに」なぜか生きづらい人へ(Kindle)


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※この記事は、私自身の経験と、その範囲で整理した考えをまとめたものです。HSPやHSS型HSEは医学的な診断名ではなく、気質や性質を表す言葉です。心身の不調が続く場合は、我慢せず医療機関や公的な相談窓口にご相談ください。

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